映画・「引き裂かれた家族の30年」と巨匠のリメーク版「犬上家の一族」の○十年。 [映画]
ドキュメント映画にはいろいろな手法があるだろう。テレビなら時間もたっぷりあり、克明に事実を積み重ねて、構成的にもゆとりある手法が取られる場合が多いが、映画の場合は、ニュースのようにいかに、要点や経過を分かりやすく、編集するかに、時間が割かれる。「引き裂かれた家族の30年」はまさにその時間的経過、野党はもちろん、自民党も社会党との連立政権もいかに、事実の真相について、なおざりにしていたのか、という思いが先にたち問題の真相が真剣に討議されるまでに、空虚な時間がいかに経ったかがよくわかった。
拉致問題の根は深いが一方で、日帝の36年(いわゆる日韓併合)の支配のときに、私たちの祖先がどのような目に合ったのかを、訴える在日3世ぐらいの女性が問題定義した集会での発言もやはり重い。
しかし鼎の軽重を問うべきは、いま行われている拉致問題は、北朝鮮の支配者の反映であり、現実対応の問題だということだ。横田めぐみさんの死亡疑惑についても、実に分かりやすく編集されていた。このような映画ドキュメントが一般公開されたことには、なみなみならぬ関係者の努力があり、また支援者の日常的な活動があったことを、改めて知ることになった。
ある集会で「被害者はもっと強くなりなさい」という年寄りの発言シーンがあったが、横田さん夫妻に限らず、拉致被害者の家族はさまざまな、困難を抱えながら今日に至っている。
6カ国協議の進展も芳しくない。拉致被害については、国際会議では発言しない方がいいというのが、実相らしい。
しかし、この映画を観ていたら、経済制裁こそが、独裁政権を追い詰めるファクターであることが実感できる。わが身からも、そのことは、実感できる。(笑)
ところで、「犬上家の一族」だが、市川昆監督の矍鑠(かくしゃく)さには敬意を表するが、映画的には、私にはつまらなかった。例えば、「007カジノロワイヤル」の痛快さや娯楽的要素もあまりない。
はっきり言って、何でいま、「犬上家」か、私にはさっぱりわからなかった。
で、目下の関心は「NANA2」と「大奥」。本日、「NANA2」は割引でない時間に観ることもないかとうっちゃった。「大奥」は観たかったが、今日立ち寄った、シネコンでは上映していなかった。いま、絶好調の仲間由紀恵の演技に特に興味がある。
それとその昔の「写楽」などの映画(吉原の花魁)の豪華絢爛と比較して「大奥」が再現しているシーンはどのように仕上がっているのか、予告編は観ているがフジのアナウンサーの出演シーンなどにも興味を持つ。「武士の一分」は興行成績が好調に推移しているようだが、果たして「大奥」はどうなんですかね。
ところで、「NANA2」を観なかった理由は個人的には他にもある。ハチの俳優が代わっているのもある。もともと漫画のストーリーは知らない。ただ中嶋美嘉のゲリラライブのシーンやレイラ役の伊藤由奈の劇中歌に多いに注目しているのだ。、
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